先日、TRIZシンポジウムでガイデッド・ブレインストーミング、という言葉を聞きました。産能大の黒澤先生にお話をお伺いしたときのことです。ガイドされたブレスト。いいコンセプト、ですね。
産能大のGBツールキットをまだ見たことがありませんが、きっとおもしろい、優れたナレッジセットだとおもいます。11月からASP提供されるそうです。楽しみですね。
それはさておき、すこし、ガイデッド・ブレインストーミング、ということについて考えてみたいと思います。
ブレスター(ブレインストーミング・マスター)はカードゲーム形式ですが、一種のガイドされたブレスト、にはいるかもしれません。また、プロのファシリテータが入るブレストも、ガイドされたブレスト、という範疇にはいるかもしれません。広義では。
狭義にいえば、シネクティクスの数段階にわけたブレインストーミングや、方向性づけと適度な粒度にきりわけた項目をアイテマイズ発想していくようなスタイルのアイデア出しが、それに当たると思います。
ブレストのルール自体は、創造的な心理様式の活用のためのガイドライン、だと私のプロジェクトチームでは考えています。ブレストをする、というのは、一種の創造的な心理様式をガイドされた活動をする、ということなので、ガイデッド・ブレインストーミング、というのは、重複気味な概念になるか、と厳密に考えればおもいますが、ブレストのルール、ということで、心理様式(あるいはメンタルアティテュード)はガイドされていますが、発案していくそのもののプロセスは、ガイドされておらず、参加者にゆだねら得ています。するといいこと、してはいけないこと、だけが示されていて、どういう方向にすすめ、なにをせよ、ということがないのです。
なので、ガイデッド・ブレインストーミングとしては、手順やプロセス的な面をガイドするブレスト、とかんがえれば、非常に理のあることだとおもいます。
ブレストに限定せず、ガイデッド・アクション、という行為の本質はなんだろう、としばし考えてみていました。次のことがあげられるかもしれません。
ガイデッド・アクションの3要素(MiTRIZ私案)
1.狭さ
エリアを制限されている、あるいは、取り得る選択肢・自由度が狭い
(これは、発想にとっては良いこと。制限は創造性を引き出す)
2.方向性
進むべき方向が、明示的に付与されている
(明確なゴールは、自発的な力を引き出しやすい)
3.手順
プロセスは、本質のみを残したシンプルな単動作を1単位として、その並んだものとして提示される(プロセスの分岐は非常に少ない)
(シンプルにすることで、短時間で熟達する)
ある種の、知識学習ゲームなどは、こうした3要素を根底にもっているように思います。