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2006年08月31日

TRIZシンポジウム2006。長野におけるTRIZ実践事例。

8月31日。TRIZシンポジウム2006が大阪で開催されています。全国のTRIZ関係者と欧米アジアからTRIZの専門家が来日し、合計で100名以上が三日間にわたりTRIZに関する情報交換やディスカッションを行います。大阪の中川先生をはじめ、事務局をされている方は国内の強力なTRIZ推進者で構成されています。先生自ら身を粉にしてシンポジウムを運営されておられます。頭の下がる思いで参加させてもらいました。

第2回TRIZシンポジウム.JPG
(開会の様子。最前列には、USITの大家、シカフス氏がアメリカから。)

初日に当たる31日はとても興味深い発表がありました。特に印象深かった3つの発表についてご紹介します。

■TRIZの優れた実践事例
株式会社タカノの横内社長殿のご発表で、「溶接レス・パイプ構造体を実現するジョイント構造」が今回最も興味深いと個人的に感じました。長野の製造企業であるタカノ殿では、チャレンジテーマを社内でアイデア出しして、地域の開発系コンサル企業であるプラーナー殿などの協力をえて、TRIZを用いて開発を成功させます。単に構造体の開発をするのではなく、作業環境改善、工期の超短縮など、非常に優秀な結果を上げています。これからの社会のありようにもとてもマッチした可能性の高い技術が生まれています。

■TRIZの基本についての講演
産能大の澤口学先生(『VEとTRIZ』著者)が、TRIZの基本ツールについて明快に講義されました。初学者にとってとても勉強になりました。特に「抽象化による解決の原則」(抽象化→導出→具体化:類比発想)のプロセスを、二次方程式の一般解をモデルにとてもわかりやすく言及させれました。これは、なるほど、とおもいました。TRIZの思考プロセスのエッセンスがそこにあります。

■ブレークスルー思考の日比野氏による講演
『ブレークスルー思考』のジェラード・ナドラー、日比野省三といえば非常に有名ですが、その日比野氏本人による講演です。過去と現在の延長線上に未来がない、そういう時代には、未来から。目的の目的はなにか?目的の目的の目的は何か?・・・、非常に興味深いブレークスルー思考のお話でした。
・デカルトの思考(これまでの思考):事実、真実、実態、先例、事例
・ブレークスルー思考:根本、根源、本質・・・目的
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZシンポジウム2006
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