これまで、ブレスターをいろんな方に体験していただいて、ユーザの方が逆に、ツールとしての使い方・可能性を拡げてくれました。(たとえば)士業の方が、クライアントの創造的な話し合いをかもすために、「15分くらい、ちょっとやってみませんか」という使い方が出来るようになりました。
商品にするには、まだまだ洗練の余地がありますが、ワークショップや講義の中で、短い時間でブレストのルールに即したアイデア出しを体験してもらうにはとてもよいものが出来ました。
5分で体験するツール

15分で体験するツール

そして、開発していたTRIZベースのカードツールもテストゲームに参加してもらったメンバーに評価してもらいました。テストメンバーは、東北大の学生さんたちです。(FiveBridgeには、こうした若者が日々沢山いるので、「ちょっとテストプレイするけど、参加します?」と声をかけるとすぐに人手が得られるいい環境にあります。)
さすがに工学系の学生さんたちは、TRIZベースのカードを使って次々アイデアを出していました。このツールは、矛盾度の高い技術課題の解決アイデアを言い合うもの。テーマは「携帯の表示を大きくしたいが、一方で、持ち歩くには、携帯はもっと小さくしたい。」というもの。そりゃ仕方ない、といわずに、さて、考えてみようと。
結構面白いアイデアが出ました。携帯電話からバルーンがでて、そこに背面投射する、とか、画面は壁にプロジェクター表示とか、さらに霧を噴射し続けてそこに画面を投影する(壁が要らない)アイデアなど、おもしろいものが出ていました。特に面白かったのは、ペン型ディスプレイ。画面を1次元表示して、そのペンを軸と垂直方向に振ると、残像が見えて二次元としての画像が見える、というもの。昔そういう玩具がありましたね。振るとアルファベットが見えると細長いLEDライトが。なるほどこれだと、スクロールしなくても画面の見たいほうへふり幅を拡げればいいし、表示エリアは格段に大きく、本体は小さい。技術的な課題も多そうですが、この開発コンセプトは面白いですね。さらに回転を利用しよう、という切り口で、このペン型ディスプレイが、L字型に折れ曲がり、タケコプターのようにくるくるとモーターで周り、そこに残像ディスプレイを作ると、残像の制御がしやすいというアイデア。なるほど、これだとユーザの体力に寄らず画像品質が出せます。このアイデアはきっと携帯開発者は古くから思いついていたかもしれませんが、20歳前後の大学の学生がそれを思いついたことは、すごいと思いました。ユーザの属性によっては、TRIZベースのカードはなかなか面白いツールとなりそうです。
