TRIZの発明原理は、技術的ブレークスルーの40パターンのリストです。古今東西の優れた特許から、技術的なブレークスルーのエッセンスを集めて整備したもの。技術的な発想を引き出すトリガーになるものです。
これに似たものがあります。
CPS(創造的問題解決:オズボーンの創造技法を中心に、整備された創造に関する実用的な技法)のSCPAMERは、ビジネスアイデアの48パターンのリストです。日本では集約されて7つになっていますが、原典には48あります。(ブレスターのTOIカードは、それを独自和訳したもの。)発想を引き出すトリガーになるものです。
技術、と、ビジネス、という対比ですが、共に40〜50近い、トリガーリストで構成されているという類似点に、ここで注目してみたいとおもいます。
1.どちらも、世の中の広い事例をサーベイして、優れたもののエッセンスを集約していったこと。
2.どちらも、それらを40〜50のパターンにまとめたこと。
3.どちらも、その分野(技術分野、ビジネス分野)のアイデアを引き出す為のトリガーとなるものであること。
一方で顕著な違いをまとめておくとこうなります。
1.TRIZは、発明原理の名前の下に説明コンテンツが沢山あり、素人にはトリガーリストとして直ぐに使いにくい。CPSは、48を「問いかけのリスト」となっており、その問いかけリストがそのまま発想のトリガーになっている。(逆に、詳しい事例はついていない。)
2.TRIZは旧ソ連で生まれた。発明家・特許審査官のアルトシュラーが作った。CPSはアメリカで生まれた。広告代理店の副社長、優れたアイデアを出したことで知られるアレックス・オズボーン。(東・西、技術・ビジネス、モノ・コトの明確な対比構造がある。)
3.TRIZは、どの発明原理を適用するべきかを示すガイドがある。矛盾マトリックスをおっていくと、その状況に適した4つの発明原理が分かる仕掛けがある。CPSは、リストを上からなぞっていく。もしくは集約版で粗く問いかけて、その後に、深く詳細版に入る方法をとる。
こうなります。
この二つの違いは大変意義深いものを示唆しています。
2007年11月01日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/31792850
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック
http://blog.sakura.ne.jp/tb/31792850
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック