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2008年03月24日

創造ツール「TRIZ」をわかりやすく説明するにはどうすればいいか

ある場所でベテランの方々にTRIZに絡めたあるモデルを提案プレゼンさせてもらう場がありました。親友もその場にいたのでそのあと夜中までいろいろ雑談をしていたのですが、彼のアドバイスにはっとしました。非常に重要で本質的転換の引き金となるものでした。

「あの説明では、やってみようという気になった人はすくないんじゃない。」

私はTRIZの説明を非常にシンプルかつ分かりやすく話したつもりでした。しかしそれは、技術者の技術説明に近いもの。営業マンが機能効能を説明するものではなかった。そういうことなんだと気が付きました。

TRIZを説明するときには私はいつも、う〜んと考えてしまいます。一言でいえば技術の膨大な発展のケースから、発明や改善の要素を抽出して、発明や改善の際の発想のヒントになるもの、なんですが、それは概論だけではどうも伝わらない。そこで意識が内容説明をすることにむく。概論だけの話でもTRIZの独特の表現が結構ある。(たとえば、技術的矛盾、技術トレンド)それらをもちいてざっと説明しても、言葉が届きにくい。伝わらない。

PCを見たことない人に、3分でPCのイメージを説明する。そんな感じの課題に近いかもしれません。やり方次第でできることはたくさん。でもキーボードとかHDDとか演算とか、そういった言葉を相手がわからない。そのなかでどうPCの本質的良さをつたえるか。


ちょっと考えてみたのですが2つのトライアルがありそうです。


1.聞き手の知っているもので表現する。

PCの例でいえば、「本とノートと電卓とTVと手紙」が一つの箱の中でできる装置。大きな電卓みたいなもの。(このときポイントは相手のやりたいこと、興味のあるもの、で表現すること)

2.それが何であるかより、それがどんな効能があるのか、で表現する。

PCでいえば、手紙を複数人におくるのも一回の手紙づくりですむ。届くのもすごく短い時間で。ノートは何百冊分もはいるし、前に書いたある単語のことを調べたい時にはすぐに一覧表になって見れる。(同じく相手の興味あることで表現すること)


ここまで考えて少しわかりました。TRIZは機械ものを進化させる道具です。機構部の発展、メカニカルな構造の進化、など。ということは万人がそれを見てすぐにわかる説明例、開発ストーリーがあるといいんだと。

そこで提案したいのが「おもちゃ」をTRIZで発展させたらどうなるか。それをモデルケースとして確立するといいのではないでしょうか。おもちゃもあんまり電子化したものよりも、独特の動きと形をもったアナログなおもちゃ。幼児が使うような木のおもちゃ、などです。

たとえば、発明原理。

おもちゃ×発明原理、で説明する。○○なおもちゃ、アームを伸ばそうとすると重くなる。割れやすくなる。どうしよう。過去のケースにヒントを得よう。じゃあこういう方法をヒントにして考えよう。こういう構造を提案できるかも。とったトーン。

たとえば、技術トレンド。

おもちゃ×技術トレンド、で説明する。○○なおもちゃ、もっと進化するとどういう形があるだろう。進化の方向性がこんなのがしられている。このおもちゃはいま、このくらいだから、次にはこんな形、その次にはこんな形、になる余地があるね。といったトーン。

そのほか、理想解、属性分析、9画面法、などなど。

おもちゃ(とくに、手押し車とかおふろのアヒル、水鉄砲くらい)を例にすることで楽しく興味を持って、しかも、例がわかりやすくできるのではないでしょうか。

私のTRIZ説明は、ここを起点に変われる可能性があると、直感的に感じました。一言をくれた友人の存在をありがたいなぁと思います。


いずれまとめたいと思います。有言実行のために書いておきます。
「創造工学の絵本3:おもちゃ×TRIZ(トゥリーズ)」
2008年の9月までに。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Mi-TRIZ 2008年
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