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2006年12月08日

産能大のTRIZセミナーに参加してきました。

12月8日。仙台で開かれた産業能率大学のTRIZセミナーに参加してきました。

聞かせていただいたセミナーはこちら。
”TRIZ”を活用した技術者育成の新しい取組み

内容は「TRIZとは」「TRIZ-DE(※)」「リスクマネジメント(リスク予測手法)」でした。とても勉強になる良い内容。新潟から駆けつけた甲斐のある3時間でした。

詳しい内容は、掲載を差し控えます。(宮城TRIZ研究会の内部で資料の印刷・転載はせず、対面に限り、情報共有してゆきます。)

地域の中小企業の社長さんに、いろいろお話を伺った際に、コア技術をもった企業さんほど「うちの会社、次の事業を作る人間が必要なんだよ」とおっしゃっていました。いまの事業は、いずれ社会の変化で衰退する。そういうことを深く洞察した社長さんは、今の事業基盤が永遠ではないことをよくしっています。一方で、いつも新事業や新製品開発をおこなっているわけではない自社で、育っていく中堅社員が「創る」系の仕事を経験していないことが多く、社長の次の人材を育成し切れていない、とおっしゃいます。

そうしたときに、具体的な技術開発手法、しかも概論ではなく、実践的なツールとなりえるものが必要だ、と感じました。その意見は、宮城TRIZ研究会の設立と大きく関係しています。そうした新製品開発において、試行錯誤100%から、成功確率を上げるツールを地域に普及させたい、という思い。

さて、話は戻ります。本日のTRIZ-DE。これは、そういう自社の事業の5〜6年後、あるいは、3年後。そういった事業がどうあるべきかを描き出します。過去に学び未来を予測し、少し先の未来を描き出す。産能大の提供するサポートはそうした、企業の未来を描く人材を育てる人材開発に一つ特徴があるように感じました。


TRIZ-DEとは:DEは”Directed Evolution:方向づけられた進化”、「技術進化のパターンを活用して、未来への新製品企画や開発の方向づけ等に活用する」(引用、産能大 WEBサイトより)ものです。9つのステップで構成。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年10月04日

創造性育成セミナー(いわき)

10月4日。いわきでTRIZ関連のセミナーに参加。TRIZコンサルの大手であるIDEA社の前古社長が講師です。話の内容は詳しく述べることは控えたいとおもいますが、非常に面白い講義でした。なぜTRIZなのか、ということと、TRIZの活用がもたらすもの、についてわかりやすくて迫力のあるお話でした。

なお、質疑の中で、私が質問しご回答いただいたことの、概要を掲載したいとおもいます。

はじめに、問題を本質化する作業が必要。
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問題の根本原因を考える。
 ▼
さらにその根本原因を考える。
 ▼
どこまで深堀するかといえば、自分の裁量でどうにかなるか、どうにもできないか、というレベルまで。


アイデア会議やディスカッションのテーマ設定でも、テーマ設定が実はすごく重要です。テーマとして何を選ぶか、は、どうアイデアを出すか、と同じくらい重要だとおもいます。その意味では、上記のコメントは非常に貴重なものだとおもいます。(アイデア社が行うTRIZコンサルが高い評価を得ているのは、こうした部分にも優れた能力を持っていることも大きく関係していいるとおもわれます。)
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年09月21日

宮城県でTRIZセミナーが開催されました。

9月21日。宮城県の機関である宮城産業技術総合センターにてTRIZセミナーが開催されました。参加者はざっと見た目で40名前後。講師はパットブレーンの片岡先生で、90分の講演の中で、「事例」+「ポイントを絞った理論&演習」+「強い知財にむけて」の3つをお話しいただきました。会場から結構活発に質問や発言がなされていました。

TRIZセミナ0921.jpg

私も宮城TRIZ研究会として簡単にご挨拶をさせていただきましたところ、ありがたいことに、その後、研究会へのお問い合わせや参加を希望をされる方からのご連絡をいただきました。皆様からの要望を受けて、十月中旬の平日の夜、仙台市内にて、勉強会を開催すべく準備を進めています。(候補日時:10月19日木曜日18:30〜、五橋近辺)ぜひご質問やお問合せあれば宮城TRIZ研究会(Mi-TRIZ)までお気軽にお問合せください。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年08月28日

TRIZ特別講演「ハイテク企業におけるTRIZの推進と適用」を聴講してきました。

8月28日。東京でアイデア社のTRIZの特別講演があり参加してきました。TRIZで高い成果を上げている企業である韓国のハイテク企業の事例を、お話いただいたのですが、とても興味深いものでした。内容については深い話を書くことは差し控えたいとおもいますが、具体で現場の話というのは貴重でとても参考になりました。私の職の使命である産学連携の推進と新技術の事業化にたいして、非常に有効に活用できそうだと感じました。貴重な機会を作っていただいた、アイデア社殿、中川先生、講師のバレリさん、ありがとうございました。

特に興味深かったのは、
・15のTRIZツール
・ロードマップ(どのタイプの案件のどのフェーズに、どの技法を活用するか。)
・ARIZの実際
です。いつか整理してみたいともいます。
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2006年07月12日

TRIZソフト操作セミナーに参加してきました。

7月12日。TRIZコンサル企業であるアイデア社のセミナーに参加して、TRIZソフトを実際に体験してきました。結論から報告しますと、TRIZソフト(TechOptimizer)はとてもできの良いソフトウエアでした。

あまり具体的な内容への言及は差し控えたいと思いますが、TOPE(TechOptimizerをこう略記します。プロフェッショナル・エディションのPEとおもわれます。)は、ユーザが活用するという視点からみてともて使いやすくできていました。TRIZがもつ知識ベースを十二分に引き出していました。さらに動画機能やあるものの自動生成がなかなかすごい。効果的な質問をしてくれるコンサルタントがそばにいるようなレベルです。

多分、TRIZソフトツールの効果的な活用には初期の訓練があったほうがよりよく使えると思われますが、ちょっとしたガイダンスをうけて後はつかってみながら自分の実問題に臨んでみる。という使い方が十分想定できます。たとえば公設試験所などに分析装置の時間貸し(有料)がありますが、そういうスタイルでTRIZソフトが、公設試験所にあってガイダンス+時間貸し(有料)があってもいいだろうなぁと感じました。

最後に、ちょっとだけセミナーのグループワークの様子をご紹介します。(写真は情報が劣化するように処理してありますので見にくいですがご了承ください。)

TRIZ soft tool
写真は休憩時間にグループのテーブルを撮影。この後ポストイットはさらに増え。

セミナーの内容も大変勉強になります。またグループには業種をこえてさまざまな企業のエンジニア、研究企画者の方とディスカッションしながら課題を実行していくことで、同じ志向の人材との交流も生まれます。実はこれもこのセミナーに参加することの大きな魅力、だと思います。貴重な機会を与えてくださったK講師殿に感謝!
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年07月10日

USITセミナーを振り返って。

ブースにこもって、事例報告をまとめています。

USITトレーニングセミナーの事例報告を作成しています。せっかくなので知識を構造的に整理し、活用できる知恵に消化するために、がっちりと取り組みます。壁にはグループワークで使った模造紙をはって、二日間のプロセスを振り返ります。事例報告のフォーマットファイルには、全体が理解できるような示唆がついているので、これを書いていくだけで自然と事後の理解がすすみます。なかなかの優れもの。

さて、セミナー全体を振り返ってみて得られた感想と気づきが3つほどあります。以下。

1、人間の創造性は事前にアイデアを生成させている。しかしアイデアは、漠然と考えているときには漠然とした理想形を描き、対象物と問題を明確に考える努力の分だけ理想形は明確な形を描く、ということを今回の構造化されたプロセスを通じて実感した。

2、漠然とした理想形は、ニーズを言い換えただけのアイデアになりがち。(例:うまく性能を発揮する機能をもった道具、といったような表現のアイデア)それに対して明確な理想形、特にUSITを使って生成する理想形は、問題定義・問題分析のプロセルと、USITオペレータを用いることで、具体的な手段や機構、物体構造を伴ったレベルのアイデアになる。

3、問題を明確に定義すること、と、手順を踏んで分析すること、は非常にたくさんのアイデアを触発する行為であった。経営学の分野では、構造化された効果的な問いが、優れた戦略立案に貢献することがあるが、テクノロジーマネジメントの分野でも同様の構造化された知識があると実感した。


これらは、USITが、というよりも、効果的なアイデア出し作業における本質的な性質のいくつかに気がついた、というほうが正しいかもしれません。アイデア出しの組織運営を行ってきた経験から言うと、USITというのは単に膨大な特許のエッセンスの抽出した知識セットをコンパクトにしたものではなく、人間の創造性や、分析眼と発想性能についての深い洞察があるように感じます。USITはTRIZを単にコンパクトにしたものにとどまらず、USITならではの付加価値があるような感じがします。ただそれを深く考察するには私には知識と経験がもっと必要です。もう少しわかってきたらまた報告をしたいと思います。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年07月06日

USITセミナーに参加しています。(1日目)

7月6日。新宿南口のマイクロソフトのビルで2日間のセミナーに参加しています。内容はUSIT(ユーシット)のトレーニングです。簡単にいうとTRIZをやさしくしたものです。

歴史的にいいますと、TRIZがロシアから欧米に渡り、発展していった中で、イスラエルでSIT(構造化された発明の技法)という手法に発展します。その後、アメリカで自動車メーカで働いていたシカフス氏が、USTI(統合的SIT)として技法を発展させました。その後日本でもこのUSTIをさらに発展させて使いやすいものへと技法が向上しています。今日はその内容を座学と実践で学んでいます。

内容については深い説明を感心しきりで聞いていました。問題を明確にするプロセスには技法独自のノウハウがたくさん詰まっています。その後に分析、そして、解決のための発想の切り口(しかも非常に体系的に整理されたもの)を用いてアイデアをだし、解決策を生成します。

セミナーの内容(技法そのもの、適用のコツ・ノウハウ)もすごいのですが、参加している方もすごい仕事をされている方ばかりで、ここに参加することは大きな学びと刺激となりました。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年06月08日

TRIZセミナーに参加してきました。

本日は、東京で行われた株式会社アイデア殿の主催するTRIZセミナーに参加してきました。内容はTRIZ理論の概論とTRIZの主要な知識ベースや問題の本質化プロセスを備えたソフトウエアの概要についてです。

私自身、独学で本と雑誌連載でTRIZを勉強しているような状態でしたので、TRIZの中のポイントはどこか、実際に技術課題を解決するときにどういうフローで進めていけば効果的なのか、どのツール(知識)をどういう視点で使うとうまく展開するのか、といったことが良くわかっていませんでした。今回、このセミナーを受けてよく分かりました。また、ソフトウエアについては、非常にツールとしての出来がよくて、なるほど、これを使うとかなり効率的に技術課題の解決のアナロジーが得られそうだ、と感じられるものでした。アイデア社のトップページに3つのフラッシュ動画がありますが、ちょうどセミナーの内容(の非常に集約されたもの)になっています。一度セミナーを聞いた人ならば、このフラッシュを見ながら他の人にTRIZの概要を説明できるような、良い出来のフラッシュ動画です。

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(私見)
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特にTRIZをコンサルに使うプロセスが興味深いと思いました。これについてはフラッシュに多くの部分を学べます。多分、創造性の必要な組織を運営する人ならば、なるほど、と思える創造プロセスが述べられています。そして得られるものが創造性教育の視点からも興味深いとおもいます。アイデア社のコンサルでは、単にTRIZで技術課題を解くことを提供するのではなく、これまで不可能であった課題を解決する経験を通じて人材の質的成長、最終的にはコンサルのいらないエキスパート人材が育つ、ということを行うことだとも言えそうです。

ツールは、ツールです。TRIZは問題を解くツールであり、大工さんでいえば洗練されたカンナや金槌や鋸です(※1)。このツールを道具箱に入れているだけだったら素敵なツールを持っているだけですが、これを使って、すばらしい建築物をつくり、出来ないと思われていた構造の建物を実際に実現する経験を通じて「人が育つ」ということに注目したいと思います。本コンサルの特徴は「ツールの提供」「ツールの使い方」「ツールを使う前処理(問題本質化)の方法」「ハイレベルの仕上げ(創出)」等々と感じましたが、このコンサルの顧客提供価値は「現実の課題が解けること」に加えて「創造的洞察力の育成」と「技術者に高度な課題解決の経験を通じて『どんな課題も解く方法があり、自分にはそれを達成する力がある』と成長への階段を力強く昇らせ始めること」なのかもしれません。

一見、最後の提供価値は、他のコンサルでも言及しそうな方向性の文言ですが、アイデア社の場合、それが出来る根拠があると思いました、つまりTRIZです。問題を本質化していくことは、時間と労力を投入すればある程度のところまで行き着くかもしれません。ただ、往々にして掘り下げに掘り下げた問題はいわゆる「根深い」問題です。それが簡単に切り出せるようケースもあるでしょうか、「根本課題は分かれど、その解く方法が無い」ということも多いでしょう。私も時折、コンサル的なことをしますが、こういうことを経験します。特に掘り当てた問題が、そのチームに誰も知識の無い分野のことだったりすると、特にそうです。あるいは問題を突き詰めていくと「これは確かに難しい問題だなぁ」と内心感じるときがあります。そうなると、人はどうするか。深く掘り当てて対処に苦慮する課題よりも、手に負える程度の課題レベルで問題を定義してといたほうが楽であり短期的な解決をみてその場を終えたくなります。でもこれではクライアントのためにならないわけです。これに対して、技術課題が必ず解けるという発明のエッセンスを体系化した理論、TRIZ(※2)があれば、突き詰めた問題を解くことが出来ます。課題の本質化の作業が徒労に終わることが無いわけです。私にとって、このセミナーとアイデア社の事業活動には大きな学びがありました。ありがとうございます。

(※1)補足:TRIZは確かにツールとなりますが、ツールとして以外にも創造性に関する深い洞察を与えているもの確かです。

(※2)補足:必ず解ける、といのは、正確には「ほとんどの問題は必ず解ける。」という表現が正確です。発明の中にはごくわずか1%程度、既存の組み合わせでは説明が難しいものもあるそうです。超難関の技術課題が100個あったときに、もしかしたら、解けないものもが1つあるかもしれない。そういういみでの「ほとんどの」です。(つまり、すごい難問だって99%のものは解ける方法がある、と。)
posted by 宮城TRIZ研究会 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006

2006年05月16日

国内のTRIZセミナーを取材しています

宮城TRIZ研究会のコアメンバーが、皆さんに代わって、TRIZセミナーを聞いてくる活動を始めました。

時間がないし、行ってみて外れだったら残念だし、行きたいけれどちょっと敷居が高いし、という声にお応えして、私たちがまずはどんな感じか聞いてみました、という主旨の報告です。


こちらから一覧がご覧いただけます。
http://miyagi-triz.sblo.jp/category/800233-1.html










【募集】

TRIZセミナーを聞いてきました、という記事をあなたも執筆してみませんか。匿名での執筆も可能です。

金銭的な謝礼は提供出来ないのですが、宮城TRIZ研究会が開発するアナログ・ツール(智慧カードとか、あるいは、試作品段階のものなど)をご相談のうえプレゼントさせていただきます。

原則として、恣意性のない公平な記事とするために、いく度か編集方針を提示しながら文章校正にお付き合いいただきます。

「こんなセミナーを取材してみたいのだけれど、宮城TRIZ研究会の取材記者として名乗って、取材してもいい?」と気軽にご相談ください。

失敗したり、誰かに迷惑をかける可能性もありそうですが、基本的は、リスクを包含しながら、我々は創造的に活動したいと思っています。



















【活動主旨(フォーマル・バージョン)】

「TRIZ」という知識はとても優れていると思います。その一方で普及は非常にゆっくりとしたスピードであるように見えます。

急速に普及しない要因は、TRIZユーザの属性が思慮深差にあるとおもいます。

多くのユーザは、研究・開発部門の方であり、なにかについて、軽々しく「いい」「わるい」と断言しない思慮深差さをもっています。

さらに、TRIZで得られるものが「開発アイデア」であるため、守秘事項と密接にリンクすることも、TRIZへの言及について慎重にならざるをえないようです。

そこで、宮城TRIZ研究会では、TRIZ普及の支援活動の一環として、国内の優れたTRIZセミナーを聴講し、取材記事として紹介する活動をしています。

それによって、国内で開催されている各種のTRIZセミナーの聴講を検討されている方の判断材料を増やすことができれば幸いです。
posted by 宮城TRIZ研究会 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | TRIZセミナーレポート2006